2015/01/14

地方創世、大学ができること(その3)

前々回より連載でお伝えしているこのシリーズですが、
この辺りで、「COC」なる文科省の事業について調べてみようと思います。



ネタ元の毎日新聞の記事「地方創生策:リンゴ、ブドウ…地方大学が地元とタッグ
には次のように記載されています。
文科省は「地(知)の拠点整備事業」と名付けた支援事業を昨年度開始。各大学から556件の申請があり、77件を採択した。今年度は計5300万円を上限に補助金を支給する方針で、来年度は規模を拡大するという。
支援事業ということもあり、非常にたくさんの応募が集まっているようです。
5300万円というのは、1件あたりの補助上限だと思いますが、
具体的にどのような事業が採用されているかは、次からも確認できます。

地(知)の拠点整備事業(大学COC事業):文部科学省


地域コミュニティの中核的存在としての大学の機能強化
上記問箇所のページには、次のように記載されています。
「地(知)の拠点整備事業(大学COC事業)」は、大学等が自治体を中心に地域社会と連携し、全学的に地域を志向した教育・研究・社会貢献を進める大学等を支援することで、課題解決に資する様々な人材や情報・技術が集まる、地域コミュニティの中核的存在としての大学の機能強化を図ることを目的としています。
「地域を志向した」という言い方が回りくどい気もしますが、つまるところ、
「地域のために何かする大学」ということなのでしょう。

また、「人材や情報・技術が集まる」としているため、
この事業の目的は人材を育てることではなく「人材が集まっている状態」
を創りだすことであることがわかります。

もちろん、集まるだけでは地域に残るものはないので、
それぞれの大学は、この事業をきっかけに地域で人材が育つ、
持続可能な地域発展を見据えて事業を行っているのだと考えられます。


応募のための書類の嵐
もちろん僕は大学に勤めているわけではないですし、
個人に与えられた仕事としても、文部科学省とやりとりすることはありません。

よって、文部科学省の書類をじっくり見ることはほとんどありません。
その上で次のページを開いてみたのですが、書類、様式の嵐。。。
こんなにたくさんあるんですね。

平成26年度「地(知)の拠点整備事業」の公募 :文部科学省

先に触れていた「人材育成」については、要項のなかでちゃんと触れられていました。
①地域の課題(ニーズ)と大学の資源(シーズ)のマッチング等により、地域と大学が必要と考える取組を全学的に実施。
その際、計画期間中において、教育カリキュラム・教育組織の改革は必須。特に、全学生が在学中に一科目は地域志向科目※を履修する教育カリキュラム・教育組織の改革を必ず実施すること。
※「地域志向科目」とは、本事業の目的に沿った人材育成のために必要な学修を実施する科目のこと
気になったのは下記の点です。
(6)事業規模
○補助金基準額:53,000千円(初年度・年間)
補助事業上限額:100,000千円(初年度・年間)
補助の対象になる事業そのものの大きさが、決められているのですね。
補助する事業として適切なもの(スタートアップ)を選ぶためなのでしょうか。
非常に興味深いです。


実績はこちら
前年度にどのような取り組みがなされていたかは、次から見ることができます。
平成25年度「地(知)の拠点整備事業」パンフレットについて:文部科学省

大学ごとに取り組みの結果がしっかりまとまっていますね。
地域ごとの特色を出しているところから、汎用的な技術を創りだそうとしているところまで、
いろいろありますね。

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